ストーリー
エル・スヤタル農園は、ブエノスアイレス農園などニカラグアの名門農園をいくつも抱えるバジャダレス・ファミリーが所有する農園の1つです。この農園は、ホンジュラスとニカラグアの国境を跨ぐセロ・ラ・ピコナの標高1300~1600mの山中に位置します。1970年代から父であるエミリオ・バジャダレス・セラヤ氏が興した農園で40年以上に渡ってカトゥーラ種を大切に育て続けています。現在は、両親や兄弟それぞれで役割を分担し、ルイス・エミリオ・バジャダレス・アセベド氏が、農業エンジニアとして全ての農園の管理を行っています。
そして、エル・スタタル農園は、2006年彼等にとって初めてCup of Excellenceを受賞した農園で、以降10年間で20ロット以上のCOE入賞を果たしてきた彼らの礎であり、ベンチマークとなる非常に重要な農園の1つです。また、ニカラグアでも取り分け標高が高く、厳しい生産環境は、コーヒーにとって理想的な気候条件であり、爽やかで美しい風味を生み出しています。
エル・スヤタル農園で収穫されたチェリーは、農園内で粗選別を終えると当日夕方に近隣のラ・カンパーニャ・ウェットミルに運ばれ、比重選別と果肉除去が行われ発酵槽に運ばれます。チェリーの状態に応じて9時間~30時間まで幅広いウェットファーメンテーションを経て、ミューシレージを取り除き、水路でのウォッシングと比重選別を経て、ウェットパーチメントが仕上げられます。彼等ファミリーは、農園・ウェットミル・ドライミルを個別に設けており、それぞれの工程において専門性の高いスタッフが常駐し、品質面だけでなく衛生面やスタッフのケアなど細やかな対応ができるような仕組みを設けています。
処理されたウェットパーチメントは、直ちにオコタルにあるラス・セゴビア・ドライミルに運ばれ乾燥工程に移ります。広大な敷地でコンクリートパティオでの天日乾燥やアフリカンベッド、スクリーンを張った日陰でのアフリカンベッドでの乾燥など、様々な乾燥方法が執り行われています。
今回のロットでは、パルピング後は26時間のウェットファーメンテーションと水洗工程を経てウェットパーチメントに仕上げられ、スクリーンを張り約70%日光を遮ったアフリカンベッドにて急激な乾燥負荷を抑えながら14日間の乾燥を行い仕上げられます。
COEで華々しい入賞歴を持つ彼等ですが、今なお高いモチベーションで献身的に努力を重ねているのは、彼等を慕って働いてくれるスタッフたちの日常をより良いものにしたいという願い、そしてCOEのウィナーとしてふさわしいコーヒー生産者でありたいという想いがあると言います。常にチームを重んじ、常に誠実である彼らのポリシーは、持続可能なコーヒー生産の未来を照らしています。